SNS世代の戦略

包装というのは時代とともに変わっていくものです。流行に乗ったり、逆に流行を作ったりすることもあります。

現在ではSNSで話題になることも包装にとって重要なファクターとなっています。

昔ながらのおなじみのパッケージもSNSで話題になることによって注目度が増し売上があがるというのもあるようです。

SNSを駆使する若者たちから「レトロ可愛い」という反応を集めるパッケージもあります。

例えば牛のマークがついた石鹸会社の赤箱です。牛乳と名前がついていますが、牛乳を使っているわけではありません。これは「商いは牛のごとく」との格言からとったそうで、堅実な経営理念を持っているのが伺えます。

真面目な経営理念は、パッケージにも受け継がれており、数十年も牛をマークで頑張っています。

あるときには牛がスマートになったり表記が大きくなったり筆記体になったりといった変化はありますが、牛のマークは100年近く使われています。

時代に沿って必要なリニューアルを重ねながら、印象としては変わってはいません。

これは赤箱が有名ですが、オイルショックの頃に、ピンクにしたこともあったとか。

それは不景気の空気が漂う中で、少しでも華やかさを狙ったことだったといいます。

ただ、現在のように商標登録が厳密でなかった時代だったために、偽物が流通しているという不安を消費者に抱かせるということで、赤箱に戻したとのこと。

この包装がSNSで話題になったのを受けて、期間限定ショップを京都にオープンさせたりしました。限定グッズも発売したり、インスタ映えを意識したフォトスペースを作ったりしています。

変わらないからこと人気が出るというのも、消費者が直接意見が言えるSNSだからこそともいえます。

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