現在では珍しくない食品包装容器へのプラスチック包装の利用が、食品包装には欠くことのできない内容物の変質防止のためいろいろの工夫が施されたうえで陳列棚に並べられていることに案外気にしてくれる消費者は少ないのかもしれません。例えばウィンナソーセージ用包装を考えてみましょう。変質の元凶ともいえる細菌を絶つため、無菌室で衛生的に包装されていますが、使用されている包材はガスバリアー性(大気中の酸素や水蒸気などを遮断できる性質)の優れたもので、さらに最近遮断効果を高めるため二酸化炭素によるガス置換包装がなされることで低温流通で賞味期間を2~3週間とすることが可能となっています。またガゼット袋という包装形態を採用することで内容物の新鮮さをアピールでき、場合によって上部をシールしたうえクリップ止めまで施された巾着包装が施されているものもあります。同様に肉類となるスライスハムでは無菌化包装が採用され、包材にガスバリアー性のフィルムを使用し、一度軽度な真空状態にして内容物とフィルムを密着させたうえでシールを施します。この包装をスキンパックと呼び一層の無菌包装を達成しています。